女の夜噺

 

 

「女の夜噺」

投稿します。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

女の夜噺   聴いとくれ
退屈しのぎで   いいからさ
はじめて女に なったのは
十九を迎えた   寒い晩
行きずりみたいな   おじさんに
好きでもないのに   抱かれてた
やさしい言葉に   ほだされて
ほんと   間抜けだね   ねんねだわ

 

 

女の夜噺   聴いとくれ
鏡が相手じゃ   つらすぎる
幾つか恋愛   繰り返し
気がつきゃ三十路の   一つ前
所帯を持つにも   縁がなく
口紅ばかりが   濃くなった
酒場の水にも   慣れた今
ちょっと   切ないし  虚しいね

 

 

女の夜噺   聴いとくれ
酒ならあたしが   奢るから
こうして毎晩   呑んだくれ
だらしのないのが   癖になる
涙と嘘とが   絡みつき
淋しさ纏って   薄笑い
そろそろ看板   ありがとう
そして   ひとり寝で   溜め息を

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です