男と女の長い夜

 

 

「男と女の長い夜」

投稿します。

 

 

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男は黙って  酒を飲み

女はほつれ毛  指に巻く

真冬の小樽は  寒いから

暖炉の焚き火で  温もりを

あゝ惰性という文字  絡ませる

男と女の長い夜

 

 

 

男は三十路の  後半か

女は唇  噛みしめる

どうにも切ない  絵面だと

おんなじ思いで  溜め息を

あゝ色気もお互い  消えたまま

男と女の長い夜

 

 

 

男は昔を  懐かしみ

女は明日に  首を振る

窓には粉雪  しんしんと

音さえ立てずに  降り続く

あゝ心の凍てつき  なんとする

男と女の長い夜

 

 

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