Author Archives: gen

男のひとりもん

 

 

「男のひとりもん」

投稿します。

 

 

 

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冬の小雨は  寒いよね

縄の暖簾も  震えてる

露地の酒場で  熱燗を

ちびりちびりと  手酌する

  男のひとりもん

 

 

つるむ相手も  欲しがらず

気まま暮らしが  (がら)に合う

歳は幾つに  なったやら

顎を撫でては  苦笑い

  男のひとりもん

 

 

昔々を  追ったって

過ぎた月日は  戻らない

これで結構  幸せさ

下手な柵(しがらみあるじゃなし

  男のひとりもん

 

 

あゝどうすればいいの

 

 

「あゝどうすればいいの」

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あなたに背かれ   泣いてばかりね

痩せては震えて   哀れすぎるわ

この恋だけはと   縋りついてた

あなたは誰かのもとへ  

そう   捨てられたのね

わたしの中に残る   あなたの匂い

あゝどうすればいいの

 

 

 

 あなたがこの部屋   あとにしてから

溜め息おぼえて   淋しすぎるわ

この恋だけはと   縋りついてた

あなたは誰かを求め  

そう   嫌われたのね

わたしの肌に残る   あなたの色は

あゝどうすればいいの

 

 

あんた、あたしを捨てといて

 

 

「あんた、あたしを捨てといて」

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あんたと暮らした  五年半

忘れてしまえば  いいものを

いい事ばかりを  思い出す

いつしかおぼえた  ひとり酒

酔っては泣いてる  女々しさで

あゝ何処にいるのか  誰と一緒か

あんた、あたしを捨てといて

 

 

 

あんたの匂いを  まだ探す

しつこくなるほど  たぐり寄せ

抱かれた悦び  思い出す

真夜中過ぎても  眠れない

枕を濡らして  朝を待つ

あゝ何処にいるのか  誰と寝るのか

あんた、あたしを捨てといて

 

 

人恋し、人恋し

 

 

「人恋し、人恋し」

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こんな冷たい  雨が降りゃ

少し温もり  欲しくなる

角の居酒屋  ひとり飲み

手酌するのさ  熱燗を

ああ  なぜか今夜は

人恋し、人恋し

 

 

啜り泣くよに  歌うのは

八代亜紀だな  有線で

耳を傾け  聴いてみる

やけに沁みるぜ  演歌節

ああ  なぜか侘しい

人恋し、人恋し

 

 

何処のどなたか  知らないが

ここでよく見る  馴染み客

誰も悩みは  あるだろう

それを笑って  吹き飛ばせ

ああ  なぜか無性に

人恋し、人恋し

 

 

あのひと誰を抱くのやら

 

 

「あのひと誰を抱くのやら」

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鏡に向かい  (べに)を引く

淋しい顔に  色がつく

誰にも見せる  ことはない

あゝ移り気したと  背を向けた

あのひと今は何処にいる

 

 

 

涙が頬を  濡らしてる

切なくなって  名前呼ぶ

届きはしない  当たり前

あゝ移り気されて  耐えている

あのひと此処にもう来ない

 

 

 

夜更けて午前  二時になる

虚しさばかり  押し寄せて

眠れぬ辛さ  哀れです

あゝ移り気したと  知らされた

あのひと誰を抱くのやら

 

 

しけた話だな

 

 

「しけた話だな」

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何をするのも  億劫で

深い溜め息  ひとつ吐く

五日続きの  長雨が

気持ち塞いで  しまうのか

あゝ  しけた話だな

 

 

壁のポスター  色褪せて

余計侘しさ  募らせる

煙草蒸して  煙り追や

頼りなさげに  揺れている

あゝしけた話だな

 

 

ラジオひねれば  切々と

泣けとばかりの  歌謡曲

チェッと舌打ち  したくなり

コップ酒する  焼酎を

あゝしけた話だな

 

 

連む相手も  欲しがらず

ひとり気ままに  暮らしてる

たまにゃ温もり  恋しがり

柄じゃないぜと  苦笑い

あゝしけた話だな

 

 

あたし泣き上戸

 

 

「あたし泣き上戸」

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二度も三度も  あなたに振られ

泣いているのは  いつもの癖よ

馬鹿な女ね  あきらめ悪い

だけど好きなの  一途に燃える

一重まぶたに  焼けた肌

もう虜なの  あなたに

ああ  笑わないでね  根っからの泣き上戸

あたし泣き上戸

 

 

 

ちゃんと言いつけ  守ってみせる

泣いているのは  お酒のせいよ

馬鹿な女ね  纏わりつくの

だって好きなの  ひたすら尽くす

薄いくちびる  渋い声

もう夢中なの  あなたに

ああ  呆れないでね  根っからの泣き上戸

あたし泣き上戸

 

 

人形の涙

 

 

「人形の涙」

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恋が終わって   泣き濡れて

吐息いつしか   溜め息に

男心の   裏表

知ってしまった   晩秋に

わたし   まるで壊れた人形

部屋の片隅   うずくまる

ああ   捨てたあなたを   恨んでる

ああ   夜の長さを   恨んでる

 

 

 

愛が遠くに   なっていく

過ぎた想い出   懐かしむ

男心に   いたぶられ

胸の思いも   ボロボロに

わたし   まるで壊れた人形

ひとりベッドに   横たわる

ああ   捨てたあなたの   名前呼ぶ

ああ   夜に侘しく   名前呼ぶ

 

 

新宿思い出横丁

 

 

「新宿思い出横丁」

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夜の帳(とばり)   降りたなら

人が集まる   何処からか

ひとり飲みする   ヤツもいりゃ

仲間同士で   連むヤツ

ここは   新宿思い出横丁

はじまり   はじまり

 

 

仕事帰りの   一杯は

疲れ癒して   くれるよね

白髪まじりの   泣き上戸

笑い上戸の   若いヤツ

ここは   新宿思い出横丁

思横(おもよこ)   思横(おもよこ)

 

 

酔って候   本調子

心和ませ   ()が更ける

恋に疲れた   ヤツもいりゃ

恋がすべてと   はしゃぐヤツ

ここは   新宿思い出横丁

それから   それから

 

 

あなたがそばに居てくれるから

 

 

「あなたがそばに居てくれるから」

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熱い吐息と   ベッドの軋み

部屋に漂う   ムスクの香り

Ah   わたしたち   身体を重ね   繋がって   

今がパラダイス   蕩けそう

I  LOVE  YOU   これが愛なのね

ひとりじゃない   ひとりじゃない

あなたがそばに居てくれるから

 

 

 

甘い囁き   いらないかわり

きつく抱いてね   壊れるくらい

Ah   いつまでも   肌寄せあうの   繋がって   

まるでパラダイス   夢心地

I  LOVE  YOU   ずっと愛なのね

ひとりじゃない   ひとりじゃない

あなたがそばに居てくれるから