Category Archives: 作詞

作詞

場末の居酒屋にて

 

 

「場末の居酒屋にて」

 

 

 

男は寡黙に  酒を呑み

溜め息ついてる  夜ん中

女は口紅  薄く引き

溜め息堪えて  下を向く

場末の居酒屋  客もなく

静かに時間が  過ぎていく

あゝなんとも  虚しい  風が吹き

別れの匂いが  立ち込める

 

 

 

男は徳利の  おかわりを

酔ってはいないが  首を振る

女は盃  もて遊び

流れる演歌を  聴いている

場末の居酒屋  ふたりきり

気まずい時間を  もて遊ぶ

あゝどうにも  チンケさ  漂わせ

別れの足音  感じてる

 

 

作詞

女情

 

 

「女情」

 

 

 

離さないでと 縋りつき

あたり一面 色模様

あなた あなた あなた

あなたが欲しくて たまらない

人目なんかは 気にしない

あたし この身根っから 女情

情の深さが 欲になり

乳房激しく 色に舞う

 

 

 

もっと強くと 爪をたて

きつく肩先 齧り付く

あなた あなた あなた

あなたの匂いに 酔いしれる

人の噂も なんのその

あたし 恥をもたない 女情

情の深さが 絡みつき

すべて女を 曝けだす

 

 

作詞

あんたなんかさあ

 

 

「あんたなんかさあ」

 

 

 

もういいわ  あんたなんかさあ

顔もみたくない

もういいわ  あんたなんかさあ

我慢限界に

日常茶飯事  浮気癖

根性なしで  心なし

あゝなんで惚れたか  悔やまれる

わたしの甘さの  せいなのね

 

 

 

もういいわ  あんたなんかさあ

口もきかないわ

もういいわ  あんたなんかさあ

嘘もほどほどに

美味しい言葉で  釣らないで

疲れてきたの  気づいてよ

あゝなんて馬鹿げた  ことでしょう

わたしの甘さが  こうさせたすぜ

 

 

作詞

雨の赤坂捨てられて

 

 

「雨の赤坂 捨てられて」

 

 

 

雨の赤坂  午前2時

人もまばらに  なってきた

ひとりぼっちで  歩いてる

さっき男に  振られたの

寒い心に  すきま風

辛さ堪える  女です

ああ  涙も出ないわ

 

 

 

夜更け赤坂  あてもない

帰るアパート  あるけれど

待っているのは  暗い闇

なんでわたしを  捨てるのよ

他にいいひと  できたのね

仕方ないわと  独り言

ああ  泣くにも泣けない

 

 

作詞

あなたに抱いてもらいたい

 

 

「あなたに抱いてもらいたい」

 

 

 

 

 

あなたに抱いてもらいたい

恋する気持ち  たかぶって

乾いた喉でお酒飲む

好き好き好きと  懲りもせず

譫言みたいに  つぶやくの

だから  抱いて  強く  抱いて

もっと  抱いて  甘く  抱いて

あゝわたし  女ですもの

 

 

 

あなたに愛を捧げるわ

一から百も  千までも

私のすべて塗りかえて

好き好き好きは  当たり前

上から下まで  あなた色

そして  抱いて  早く  抱いて

うんと  抱いて  すぐに  抱いて

あゝわたし  堪らなくなる

 

 

作詞

わかって欲しい

 

 

「わかって欲しい」

 

 

 

煙草ふかして  窓を見る

あなた私に  興味なし

つらい気持ちが  わからない

少し私を  見てほしい

抱かれたいのに  抱かれたいのに

じれったい  ほんとじれったい

私の片思い  わかって欲しい

ねぇ優しくしてよ

 

 

 

何を聞いても  うわの空

答えなんかは  もらえない

つらい気持ちが  溢れ出し

泣いてみたくも  なるじゃない

抱かれたいのに  抱かれたいのに

寂しくて  ほんと寂しくて

女の切なさを  わかって欲しい

ねぇお願いだから

 

 

作詞

雨の居酒屋で

 

 

「雨の居酒屋で」

 

 

 

  寡黙に  ひとり酒

  切なさ  溢れ出す

好きでいるのは  女だけ

煙草ふかすは  男前

夜の居酒屋  有線で

誰が歌うか  演歌節

あゝ切なさ  あふれ出し

 

 

 

  銚子の  おかわりを

  思いを  募らせる

惚れてみたって  片思い

叶う事ない  恋事情

夜の居酒屋  ふたりきり

雨もショボショボ  降ってきた

あゝ虚しさ  こぼれるよ

 

 

作詞

赤坂一ツ木・ランデブー

 

 

「赤坂一ツ木・ランデブー」

 

 

 

女はルージュを きつく引き

鏡に吐息を ひとつ吐く

なんとも仕草が 色っぽい

今宵の相手は どなたやら

赤坂一ツ木・ランデブー

 

 

 

愛しているわと 呟くは

挨拶がわりの 常套句

花ならさしずめ 燃える薔薇

色香を振り撒き 漂わす

赤坂一ツ木・ランデブー

 

 

 

激しく愛して 欲しいから

この肌いつしか 桜色

殿方酔わせて 骨抜きに

一晩限りの 愛人に

赤坂一ツ木・ランデブー

 

 

作詞

女の恋心

 

「女の恋心」

 

 

 

抱いてください この身体

肌も髪まで 爪までも

あなた一途の 女です

そばで眠れる 悦びを

そっと教えて くれたひと

ああ 好きが 好きが 好きか止まらない

女の恋心 激しく 燃えてます

 

 

 

抱いてください ひたすらに

熱い吐息を 受けとめて

あなただけだと 叫びたい

燃えて火となり 恋炎

どうぞわかって くださいな

ああ 息も 息も 息も絶え絶えに

女の一途さを まるごと 受けとめて

 

 

作詞

似たもの同士

 

「似たもの同士」

 

 

男 冷や酒 ぐいと飲み

何を思うか 苦笑い

女 ほつれ毛 指に巻き

噛んでいるのは 悩ましげ

六畳一間の 暗い部屋

会話の一つも ないままに

夜はしんしん 更けていく

ああ 名もないふたりで 溜め息を

 

 

男 プカリと 煙草吸う

煙り 目で追い 何思う

女 唇 紅を引き

鏡 眺めて 色を撒く

破れた襖が ちと詫びし

コップに冷や酒 並々と

口を近づけ 一気飲み

ああ 似たもの同士が 馴れ合って